ジョルダーニ家の人々を観ました。6時間39分の映画鑑賞でした。

ちょっと前になりますが、2012/9/10に鑑賞しました。11時からはじまって終了が午後6時ですから、まる一日ということになります。感覚でいうと、昔々、映画館がまだたくさんあった頃、三本立てなんてことがよくありましたが、あれですね。料金が3000円は高いか安いかは議論がわかれるところでしょうが、映画館からみれば、採算割れの可能性大ではないでしょうか。観客は、自分を含めて11人。男女比はほほ同数。観客同士が声をかけあうということはありませんでしたが、見終わった後には、同じ船のクルー仲間という気が、若干芽生えたような気がします。

で、内容のほうはというと、さほどでもないというのが正直なところです。そうですね、質の良い連続テレビドラマを一挙に映画館で鑑賞したというところでしょうか。ストーリィは、長丁場を持ち切るだけの力強さがありました。何本かの話が交差するのですが、いずれも、おそらく、現代のイタリアで問題になっているものなのでしょう。不倫、不法移民、同性愛、病、国際紛争が、家族をテーマに料理されているわけです。出来としては、「オレンジデイズ」にはかなわないが、昨日終了した「リッチマン、プアウーマン」よりははるかにましというところです。

個人的には、登場人物の心理学者の長女ノラが、旦那に「わたしはあなたをもう愛していないわ」。というところがよかったですね。相手の旦那が、驚いて、嘆き、一種の決めゼリフ/場面になるのですが、それをみていた私がびっくりしました。「そんなの当たり前じゃん!」という言葉をおもわず飲み込んでしまいました。こと男女間の話は、やや感覚が微妙にずれているような気がします。

とはいえ、暗いテーマもあったのですが、イタリアならではの軽妙なタッチが救ってもくれていて、よい話に出来上がっています。脚本家はとても良いと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください