誕生を記憶する子供たち - 赤ちゃんの意識の使い方

意識の使い方について少々。

こういうことがありました。背中がとても痒くなって、掻こうと思うのですがなかなか手が届きません。かろうじて手が届いたら、痒い場所が、皮膚の中のほうで、掻いてもかゆみがとうなるわけでもなくて、とても困ったことがありました。気にしないようにしても、かゆくてかゆくてどうしようもありません。

仕方がないので、意識をそのかゆい部分、皮膚の内側深い部分に集中して。具体的には、かゆみをさらに感じるように意識を持っていったのですが、そうするとそのかゆい場所がどんどんと移動していきます。移動したあとをさらに意識で追いかけていくとかゆみがなくなってしまいました。後日、ある気功の本を読んでいたら、同じようなことが書かれていて納得したことがあります。

どうやら、意識にはいろいろな状況、状態、使い方があるようで、それらを前提に世界観というものを考えると、現代人はかなり窮屈な世界観を用いているようだ。瞑想すると、意識の多様性というものに気づきやすくなるかもしれませんね。

先ほど捜しものを探していたら、「誕生を記憶する子どもたち」という書籍が落ちてきたので(私の部屋はあまり整理されていないので本がよく崩れます)、なかを見たらおもしろいことが書かれていましたので、下記に紹介します。赤ちゃんの意識の使い方についてです。

ウィリアム・ジェイムズは1890年の著書の中で、ふだん働いている私たちの意識は、意識の一タイプにすぎず、その周囲には、「薄いスクリーンで仕切られたように」まったく違うタイプの意識が潜んでいると述べ、その例として、睡眠、夢、白日夢、催眠状態的トランス状態、瞑想、さらにテレパンーや千里眼や霊媒状態といった超感覚的状態をあげている。
1970年代には、精神と意識への関心が爆発的な高まりをみせ、ジェイムズのいうような潜在的意識に、あらたにバイオフィードバック、幻覚剤、呼吸法、臨死体験などでもたらされるさまざまな精神状態も加えられることになった。さらに、深いリラクセーションやイメージ法、瞑想、催眠などを用いた新しい実験が行なわれた結果、出生や子宮内の記憶にまじって、前世の記憶やそのほかさまざまな超感覚的知覚(ESP)も次々と認知されることになった。新生児のこころは、こうした可能性のすべてを秘めているのである。
[赤ちゃんのトランス状態]
赤ちゃんをよく観察していると、ときどき白分からトランス状態に落ちていくのがわかる。心理学者は「凝視の発作」と呼ぶこともある。二〇~三〇秒間、からだや手足はもちろん眼球や顔の表情まで完全に動かなくなる。声もたてない。眼は開いているが、焦点は合っていない。やがてまばたきを一つしてこの状態は終わる。おとなの場合、こうした状態は白己催眠と呼ばれるが、赤ちゃんの場合も同じような目的で現われるようだ。つまり、休息や、苦痛や退屈からの逃避のためであったり、過去の体験に没入しているとき、あるいはただ楽しみのためにするらしい。したがって赤ちゃんがトランス状態に入れるというのは、なかなかのものというべきだろう。夢」と同じように、トランス状態も、また他の変性意識状態も創造的な精神活動であり、高度な自己統制法だからだ。(P278-279)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください